2012年9月3日月曜日

残念な藤子F不二雄ミュージアム

土曜日、開館1周年を迎えるという川崎の藤子F不二雄ミュージアムに家族で行きました。10時半の予約なので早起きしたのですが、朝7時の豪雨に出ばなをくじかれます。小降りになるのを待って家を出ました。
 小田急線の向ヶ丘遊園駅でホームに降り立つと再び大雨。ただ時間がないので南口で出てミュージアムのある方向に歩き出しました。ところが、ちょうどスーパーのダイエーのあたりで土砂降りに。ダイエーの特売用のテントの下で雨宿りをして、結局徒歩16分のところを約30分かけてミュージアムにたどりつきました。向ヶ丘遊園駅前から続くキャラクターの像もちょっとかわいそうに見えました。





この博物館?は三鷹のジブリ美術館同様の事前予約制によって決められた時間帯に入館するしくみですが、予約した入場券に書かれた10時半を1時間ほど過ぎて到着した我々を迎えた入り口の女性係員は
「時間を過ぎていますが何故ですか? 次回は遅れないようにしてください」
と。やっとたどりついたミュージアムで、清楚な制服に身を包んだ女性係員に「何故」と言われて何と答えればよかったのでしょうか。遅れたのは事実ですが、咎められるようなことをしたつもりはありません。しかも「次回」って何様のつもりなのでしょう。実はこれは妻が言われたことだったのですが、ここがそんなマニュアルに支配された施設であることに気付くのに時間は要しませんでした。
 館内で目に付くのは「お手を触れないでください」の文字。小さい文字ですが、いたるところに洪水のように溢れています。ご丁寧にもミュージアムショップの「見本商品」にも。展示物の高さが子どもの目線より大人向けになっているのも気になりました。たしかに息子や娘よりも親の僕らのほうがリアルなドラえもんやオバQの世代ですが。「先生の机」の上に吹き抜けのような空間が設えてあり、そこに膨大な「先生の蔵書」がありました。でも、どんな本があるのか、大人でも遠くて見えません。背表紙を眺めてみたいと思う人は結構いると思うのですが。それとも、ただのデコレーションでしょうか。
 展示されているまんがの原稿類にも経年変化を避けるために照明の光量を落としたり、定期的に複製に差し替えていますとの説明があります。ならいっそのことすべて複製にしてしまったらどうかと思うのですが・・・。展示されている複製にはパーマンに出てくるコピーロボットの印が付いているのですが、パッと見は本物と比べて遜色ないように思えます。どうも一つ気になると、そんなものがあとからあとから出てきてしまいます。
 同じようなミニシアターなどもあるので「美術館」を名乗るジブリとどうしても比較してしまいますが、 ここは展示も人間の対応も中途半端です。誰を楽しませるための場所なのか、何のための展示なのか、よく考えて内容を整理してリスタートしたほうがいいのではないでしょうか。それこそJR九州の水戸岡さんデザインの列車でも視察してみては。
 大混雑の館内の食事処で2時間近く待って食事を済ませ(ここのオペレーションもうまく働いていないようでした。数十組が待っているのに三分の一近くが空席という状態が見受けられました)、駅までの道で再びゲリラの雨に見舞われて雨宿りで入った初めてのコメダ珈琲。温かいもてなしとコーヒーにホッと一息ついたのでした。
 「次回は遅れないように」
 今日はいきなりそんな「指導」を受けてしまいましたが、うちは今回限りで結構です。

昔、パーマンのバッチが欲しかったです

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