2008年7月2日水曜日

二酸化炭素はなぜ温暖化の犯人にされたのか


渋谷の桜丘町から鉢山町、代官山にかけては緑が多い。このあたりは三木武夫元首相の邸宅をはじめ、豪邸が立ち並んでいる。そんな広い敷地を持つ家には大きく育ったケヤキなどの樹木が多いのだ。都心にあってなかなか貴重な自然といえる。
毎年夏になると「ヒートアイランド」という言葉がニュースに登場するが、これは都市化による温暖化現象を指す(二酸化炭素による温暖化とは一切関係ないので注意)。

最近は政府が旗を振り、企業やマスコミがやたらと「地球温暖化危機」を煽り、その「原因」とされている「二酸化炭素」の削減が叫ばれている。そんななか、二酸化炭素による温暖化論を否定する意見も目立ってきた。

東京工大の丸山茂徳氏によれば、地球上の気温は、太陽の活動、地球の磁場と宇宙線、地球の公転軌道と自転軸のブレなどの要因が決定的な影響をもたらすという。太陽の黒点が増えると太陽の活動が活発になり、大気の温度が上がる。それは過去数百年の観測データと照らして明らかに裏付けられている。また、これよりさらに長いスパンで起きていることとして、地球の磁場と宇宙線の作用があるという。地球の磁場というのは短くて数千年から数万年単位で強弱があり、弱い時期には宇宙線が大気に入り込む。宇宙線は凝結核となって雲の発生要因となり、結果、太陽光を遮るため気温が下がるのだ。磁場が強いときは雲の発生が抑制され、結果、気温が上がる。

これらの「変化」はそれこそ数千年から数万年のサイクルで繰り返されてきたことであり、「最近」になって登場した人類が温暖化に及ぼしたとされる「影響」とは到底比較の対象にすらならないダイナミックなものなのだそうだ。確かに、空気中のわずか0.04%の質量にすぎない二酸化炭素が、一年で1ppm(百万分の1)増える、気温にすれば0.004度上がる(IPCC=気候変動に関する政府間パネル)ということに着目することにどれほどの意味があるのか、ということだ。

環境を意識して生活していくことはなんら否定しないが、よく考えもせず報じられる「危機」にいちいちナーバスになり、いやそれだけならまだしも、「チームマイナス6パーセント」などの訳のわからないスローガンに踊らされてエコグッズに散財し、「CO2排出量取引」で国を売ることの滑稽さに、そしてそこで蠢くうさん臭い人たちの存在にきちんと気づいていかなくてはならない。
真剣に考えるべきは、むしろこの10年で到来するという「地球の寒冷化」(前述=丸山氏)対策や食糧不足、環境汚染などの喫緊の問題だといえる。

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