復元中の東京駅のレンガ駅舎がだいぶできていました。ドーム部分だけでなく、建物全体が甦った印象です。実際、基礎部分だけとっても新たに免震構造となるなど、リニューアルとは違う変化を遂げた姿が誇らしげでした。
振り返って駅前ロータリーの周りを見渡すと巨大なビルだらけです。それでも二階建ての丸の内駅舎が小さく見える、なんてことありません。それはこの駅舎が南北にとても長いことと、駅前の敷地(ロータリーと呼んでいいものかどうか)空間があまりにも広いせいでしょう。この広い駅前の空間に加え、皇居に続く行幸通りの道幅の広さのおかげで圧迫感はありません。
もっとも駅前のビル、たとえば新丸ビルなどが偉容を誇っているのには「空中権取引」というからくりがあるのです。これは低層の東京駅が使わない空中の容積率を、三菱地所などの周りの地権者がJR東日本から買い取り、その分、当地の建築物の容積率を積み増してよい、とする特例を利用した再開発が進められてきたからです。いっぽう、JRは取引で得た資金を駅舎の復元や周辺の整備に充てているのだそうです。
駅舎の北側のドーム部分です。この内側の空間も復元され、この秋には干支をあしらった装飾などがお目見えするとのことです。
いまの姿からは、かつて高層ビルの駅舎への「立て替え危機」があったとはとても思えません。
最近はレンガが気になってしょうがないです。これは東京駅の南隣の有楽町駅の日比谷口の高架側面です。JRの新橋〜有楽町間の高架橋はドイツ人技師のフランツ・バルツアーによって設計・建造されたものです。有楽町駅は開業から100年以上経っていますから、レンガの耐久性もなかなかのものです。
ところでこの写真を撮ったのは真ん中の丸い部分がなんだろうと思ったからです。当初からあるものなのか、だとしたら何のためのものなのか、ご存じの方がいたら教えていただきたいです。
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