2008年7月29日火曜日

冒険者・三浦さん


取材の最後を飾る人物・三浦雄一郎さんに会った。二ヶ月前に75歳にして世界最高峰を極めた人だ。 
5歳からスキーを履いて八甲田山を滑り、小学4年では東北大の山岳部員とともに冬の蔵王を縦走、と冒険者の「履歴」の始まりはさすがに早い。
何が三浦さんを冒険に駆り立てるのかと愚問を投げると、
「スキーでエベレストから滑降、世界の高峰制覇、ダイビング・・・、好奇心を抱くのはその冒険のひとつひとつではなく、それにチャレンジしている自分です。興味を引かれる未知なる存在はほかでもない自分自身なんです」
との至言。
心底共感したのだった。
尊敬する人物に出会えた。

2008年7月27日日曜日

三浦へ


三浦半島をぐるっとドライブしました。
この時期はやっぱりこれですね。
ん? まぐろも?


スイカ畑の中の曲がりくねった道と、丘の向こうに見えるかすんだ海。
この辺は三浦半島で気に入っている場所のひとつです。
のどかなスイカ直売の店でした。
看板の下には海が見えているんですが・・・。

2008年7月15日火曜日

清里へ行ってきました


週末、久しぶりに家族で八ヶ岳山麓に行ってきました。
これは昼ごはんで入った富士見町のパン屋さん「ぱん・パ・パン」の庭にあったスグリの実です。


清泉寮がこんなに趣ある宿だとは知りませんでした。冬は暖炉に火が灯るそうです。


朝6時前、玄関の扉の鍵はすでに外されていました。カメラを持ってしばし至高のひととき。


高原の朝の光は最高の演出装置です。


八ヶ岳の主峰・赤岳もすっくと聳えていました。


野辺山の滝沢牧場も23年ぶりです。引き馬があったり、乳搾り体験ができたり、ソフトクリームが食べられたり、となんの特徴もない、何のウリもない観光牧場ですが、つぶれてないということはそれなりにこの「ゆるさ」が受けているのでしょう。


牧場の建物の屋根の上で、ツバメの親子がおしゃべりをしていました。

2008年7月9日水曜日

田部井淳子さん


昨日は東京駅近くのホテルで登山家の田部井淳子さんに取材。田部井さんが講演先の名古屋から新幹線で到着するのを待ってからの取材予定だったが、新幹線が事故で遅れ、午後8時スタートとなってしまった。

今年69歳になる田部井さんは女性初のエベレスト登頂者だ(1975年登頂)。世界の7大陸最高峰も制覇している。

話は小4のとき、学校の先生に連れていってもらった那須で山に魅せられたこと、故郷の福島・三春町から東京に出てきて福島訛りから強烈なコンプレックスに悩んだこと、もともと体が弱かったからこそ感覚を研ぎすませて山に取り組んでこれたことなど、登山家としてのルーツに絞って聞いた。

「山に登る人は、ピークだけでなく、もっとふもとや縦走を楽しんで欲しい」

国内外のいろんな山を登ってきた田部井さんならではの言葉が印象的だった。
丸の内ホテルのシガーバーで隣にいたお客さんには普通のおばさんにしか見えなかっただろうな(どうみても普通のおばさんだが)。

温暖化狂想曲の墓標が建つ日


洞爺湖サミットで「温室効果ガスを50年で半減」させるよう「目標を共有」するとの宣言案がでたらしい。今週の新聞広告、テレビ番組などは「CO2削減」のコピーのオンパレードだ。経済界のアナリストも、温室効果ガスの排出量取引でいかに国益を守るか、などと論じている。どっぷりつかっている。舞台も客席も酔いしれている。政府も、企業も、メディアも皆同じ方を向いている。

どこかおかしい。

京都議定書をはじめとする温暖化ガス削減の意義は、人間の活動で生じた温室効果ガスが気候の温暖化の要因だと断言できる場合にのみ成立する。では、もしそうでなかったら? 人類が残念ながら英知を結集できず、これからどんどん温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、窒素など)を排出させたにもかかわらず地球が寒冷化していったとしたら、人類の存在に関係なく地球という惑星の内的あるいは外的要因で気候が変動しているのだとしたら・・・。そのとき誰が責任を負うのだろう。日本が排出量取引などのために毎年負担している1兆円もの金の費用対効果はどうなるのだろう。
「そんなことが言われてた時代もあったなあ」で済むのだろうか。

恐ろしいことである。

2008年7月6日日曜日

トトロ、あるいは平成狸合戦ぽんぽこの風景


先日、行きつけの床屋さんで教えてもらった「トトロが住んでいそうな」風景と、そこにあるという水車を確かめに、息子と自転車で近所の谷戸を目指しました。
床屋から時間にして3分ほどでこの景色です。向こうに我が家があるニュータウンの建物が見えます。ほんの30年くらい前までは、このあたりはどこもこんな風景だったのでしょう。そんな事を想像しながら散歩するのにいい場所です。ちなみに白いブルーバードが見えますが、物置のようです。それにしても暑かったー。汗ダラダラでした。


谷戸の道をどんどん自転車で登っていくと、あった! 確かに水車だ。結構立派。でも稼働していませんでした。
この道の先には「ひな鳥山」という飲食店があります。八王子の郷土史家・清水正之氏の本によれば、かつて多摩丘陵には野鳥料理を出す店が多かったそうです。戦後すぐ、京王帝都電鉄(当時)が都心からのレジャー客を呼ぶために近くの野猿峠のハイキングコースをPRしたそうですが、今でもそんな観光客で賑わったであろう野鳥料理の店がいくつか営業を続けているようです。

2008年7月5日土曜日

真夏日


今年初めて猛暑を感じた今日、午前中に息子と網を持って虫採りにでかけた。捕まえられたのはモンシロチョウとルリシジミ1頭ずつ。その場で逃がしましたが。
栗のイガが大きくなり始めています。


近所の公園にシロツメクサがわんさか茂っていました。ふと目をやると……四ツ葉でした。
こりゃ、新雑誌の企画が通るかな? まだ出してないけど。
原っぱにはショウリョウバッタの子どもがたくさん跳ね、首都大の木には2羽のアオゲラ(中型のキツツキ)が戯れていました。

2008年7月2日水曜日

二酸化炭素はなぜ温暖化の犯人にされたのか


渋谷の桜丘町から鉢山町、代官山にかけては緑が多い。このあたりは三木武夫元首相の邸宅をはじめ、豪邸が立ち並んでいる。そんな広い敷地を持つ家には大きく育ったケヤキなどの樹木が多いのだ。都心にあってなかなか貴重な自然といえる。
毎年夏になると「ヒートアイランド」という言葉がニュースに登場するが、これは都市化による温暖化現象を指す(二酸化炭素による温暖化とは一切関係ないので注意)。

最近は政府が旗を振り、企業やマスコミがやたらと「地球温暖化危機」を煽り、その「原因」とされている「二酸化炭素」の削減が叫ばれている。そんななか、二酸化炭素による温暖化論を否定する意見も目立ってきた。

東京工大の丸山茂徳氏によれば、地球上の気温は、太陽の活動、地球の磁場と宇宙線、地球の公転軌道と自転軸のブレなどの要因が決定的な影響をもたらすという。太陽の黒点が増えると太陽の活動が活発になり、大気の温度が上がる。それは過去数百年の観測データと照らして明らかに裏付けられている。また、これよりさらに長いスパンで起きていることとして、地球の磁場と宇宙線の作用があるという。地球の磁場というのは短くて数千年から数万年単位で強弱があり、弱い時期には宇宙線が大気に入り込む。宇宙線は凝結核となって雲の発生要因となり、結果、太陽光を遮るため気温が下がるのだ。磁場が強いときは雲の発生が抑制され、結果、気温が上がる。

これらの「変化」はそれこそ数千年から数万年のサイクルで繰り返されてきたことであり、「最近」になって登場した人類が温暖化に及ぼしたとされる「影響」とは到底比較の対象にすらならないダイナミックなものなのだそうだ。確かに、空気中のわずか0.04%の質量にすぎない二酸化炭素が、一年で1ppm(百万分の1)増える、気温にすれば0.004度上がる(IPCC=気候変動に関する政府間パネル)ということに着目することにどれほどの意味があるのか、ということだ。

環境を意識して生活していくことはなんら否定しないが、よく考えもせず報じられる「危機」にいちいちナーバスになり、いやそれだけならまだしも、「チームマイナス6パーセント」などの訳のわからないスローガンに踊らされてエコグッズに散財し、「CO2排出量取引」で国を売ることの滑稽さに、そしてそこで蠢くうさん臭い人たちの存在にきちんと気づいていかなくてはならない。
真剣に考えるべきは、むしろこの10年で到来するという「地球の寒冷化」(前述=丸山氏)対策や食糧不足、環境汚染などの喫緊の問題だといえる。